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最近読んだ本⑤

2012.08.04 14:41|
 
 『鋼の錬金術師』再考察(2)を書いてたけど、思い入れあり過ぎるのとロジック破綻で頭パンクした。ていうか時間が足りない。
 つーわけで頭の整理の意味も含めて、久しぶりにこのカデゴリを。

 「最近」読んだ本ていうか、ここ四カ月で読んだ日本の小説・コミックの一部ですが。読んだの忘れてる本いっぱい。
 学術書はここで紹介しても仕方ないかと思うので除外。 


コミック

・岩明均『寄生獣』(全10巻)
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 たった10巻で哲学の真髄に迫ってみせた傑作。 
 それにしても、人間の脳に達したパラサイトのみが「この種を喰い殺せ」という本能に目覚めたってことはつまり、人間の脳こそがその指令を出してたってことでいいのかな?
 パラサイトは人間の外なる自殺因子だったってことなんだろうか。
 「地球に生きる生物皆を守らねば」なんて傲慢なことを考える「誰か」は、そりゃ人間しかいないだろうし。
 また、本作の「人外と警察機構の戦い」の部分は、『魔人探偵ネウロ』や『仮面ライダークウガ』に受け継がれていると思う。

・上野顕太郎『さよならもいわずに』(全1巻)
 愛しい人が死んだ、その現実を漫画というツールで以って描くに至るまでの物語。
 物語は、フィクションは何のためにあるか。その答えの一つがここに。
 自分も、10年前に立ち会った「死」を未だちゃんと消化できていないことに気づかされた。

・押切蓮介『ゆうやみ特攻隊』(既刊9巻)
 押切蓮介の独特の歪んだ作画がアクションシーンに応用されると、暴力を暴力たらしめる暴力性(何いってんの)が如実に表現されていて素晴らしいDEATH。
 『ミスミソウ』も読まねば・・・。

・久住昌之・谷口ジロー『孤独のグルメ』(全1巻)
 近年ネットでよくみかける「それ以上いけない」とか「うおォン」とか、その元ネタ。
 タイトル通り、、中年サラリーマンの主人公が一人で現代の「食」を謳歌する短編オムニバス。
 毎回えもいわれぬ愁情と空腹におそわれた。
 いいじゃないか、こういうのでいいんだよこういうので。

・久米田康治『さよなら絶望先生』(全30巻予定)
 とうとう完結。
 〝私達の知っている可符香ちゃんは天使みたいないい子でした”。
 どうやら僕は未見の『エンジェル・ビーツ!』のネタバレを喰らってしまったらしい・・・。
 このラストがあるなら、アニメの死(四)期は是非作られてほしいけど、『化物語』や『まどマギ』でシャフト忙しいだろうしなあ・・・。

・西原理恵子『ゆんぼくん』(全4巻) 
 初期サイバラの最高傑作じゃないかと思う。
 最終4巻では、ゆんぼくんが少年期を抜けて大人になるまでのエピソードが一気に描かれる。
 年を重ねる度に、ラストページの威力が増していく。
 母ちゃーん(泣)

・高橋葉介『もののけ草紙』(全3巻)
 個人的に、志水アキの次に京極堂シリーズのコミカライズを担うに相応しいとにらんでいる、高橋葉介先生。
 本作は『夢幻紳士 逢魔篇』などに登場した霊能少女・手の目を主役に据えたスピンオフ。
 戦後、焼け野原の日本で、手の目が死者の想いにふれていく。かつて少女だった女は、再び「彼」に会うことができるのだろうか―――。
 女性が主役だけに、『夢幻紳士』本編より切なさ愛しさがいっそう増している。

・高橋葉介『顔のない女』(全1巻)
 顔のない女
 『夢幻紳士 回帰篇』のラストを受けて始まる、殺し屋専門の殺し屋〝顔のない女”の物語。
 こっちも女性が主役だけど、感傷はかけらもないw
 高橋流のハード・ボイルドに痺れよ。

・田辺イエロウ『結界師』(全35巻)
 結界師
 魔術の独自解釈、卓越した画力、堅実に練られたストーリー構成、敵も味方も確固たる信条をもって魅力的、オッサン多めw・・・。
 『鋼の錬金術師』に一番近い漫画だと思う。
 アニメ化があまりうまくいかなくて、それ以来あまり注目されずに終わってしまったのは寂しい。
 ここ10年のサンデーでもかなりの上位にランクインする傑作だと思うのだけれど。

・玉置勉強『東京赤ずきん』(全4巻)
 赤ずきんがセックス&ヴァイオレンス。いや本当に。
 本質的には神々しい愛のおはなしです。
 童話「赤ずきん」に少しでも淫靡な匂いを嗅ぎ取った人におススメ。

・中村春菊『世界一初恋 小野寺律の場合』(既刊7巻)
 少女漫画雑誌の編集部を舞台にしたボーイズ・ラブ作品。
 学生時代に周りが周りだったこともあり(※腐女子が多かったって意味ね)、BLモノに関してそれほど抵抗はない。二次創作としてのBLにはまた違った意見があるけど。
 しかし、なまじ一漫画として面白いだけに、夢中で読んでいるとBLモノであることを忘れてしまって、いざ濡れ場が来ると毎回ハッと我に返るの繰り返しだったw
 数年前のアニメ版も面白かったらしいし、観ておけば良かったかなあ・・・。

・西炯子『西炯子の こんなん出ましたけど、見る?』(全1巻)
 西炯子の短編だったり四コマだったりを収録。
 思春期下ネタがテーマの四コマが特に面白かった。西先生は男子小学生のスピリットもお持ちでしたか。

・HERO『浅尾さんと倉田くん』(既刊5巻)
 『堀さんと宮村くん』のHEROによる、ガンガンONLINEでの正式なウェブ連載漫画。
 男友達とばかり遊んでいたせいで、女子集団からのけものにされるようになってしまった浅尾さん。
 そんな彼女が高校生になってできた友達グループは、やっぱり男子ばかりで・・・。
 やはりHERO先生は、高校生の集団生活での楽しさと煩わしさを表現するのがすごく上手いなって思う。

・東村アキコ『ママはテンパリスト』(全3巻)
 漫画家・東村アキコの、色々強烈過ぎる息子・ごっちゃんとの日々。
 育児漫画・・・ていうか、いつもの東村漫画。
 東村作品によくある「終始突飛な言動をかますキャラクター達に振り回される常識人(自称)」の構図は、そのまま「ごっちゃんに振り回されるアキコ先生」に当て嵌められるのだ。

・日下秀憲・山本サトシ『ポケットモンスター☆SPECIAL』(既刊41巻)
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 ゲーム『ポケットモンスター』を原作とした、赤・緑世代から黒・白世代にまで続く〝図鑑所有書”達の冒険の系譜。
 数あるポケモン漫画の中で、圧倒的な物語のクオリティを誇る。
 シナリオ担当の日下先生の各話解説そして作画の真斗先生降板についてのツイートはファン必見。

・松本ひで吉『ほんとにあった! 霊媒先生』(既刊11巻)
 霊媒師がなぜか教師として中学校にやってきて、常識人達を掻き回す・・・というのが当初のコンセプトだったけど、すぐに霊媒先生以上に生徒やサブキャラ達が生き生きとしだして、変人奇人のごった煮状態に。
 最近では本筋から完全に外れた黒猫と宇宙猫達との交流が一番面白い。何でや!

・水木しげる『ニッポン幸福哀歌<エレジー>』(全1巻)
 「幸福」をテーマとした作品集。水木センセイの思索がぎゅうぎゅう詰め。
 「雨女」は名作。
 それはそうと、先日の『妖怪大戦争』のTV放映版では、水木センセイの「戦争はイカンです」が削られたんだって?(憤怒)

・山岸涼子『ケサランパサラン』(既刊1巻)
 『日出処の天子』作者のダ・ヴィンチでの連載。
 家を建てようととして風水に惑わされるイラストレーター・由良子のおはなし。
 由良子さんの見ててイライラしてでもどこか憎めない優柔不断さの描写は、さすがベテラン作家の手腕といったところか。
 しかし、占いというものに全く価値を見出せない僕はこの作品の魅力の半分も味わえていないのだろう。

・ヤマシタトモコ『ドントクライ、ガール♡』(全1巻)
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 『BUTTER!!』などで有名なヤマシタ先生の、スラップスティック?コメディ。
 女子高生が三十路男と同居することになったら、彼が家では裸族だった―――。そんな一発ネタを巧みに何話も引っ張って、最後は何かイイ話風に終わりやがったw
 同刊収録の『3322』はなかなかシリアス。しかし表題作とのギャップで本作まで笑えてしまってイカン。

 ほか、藤子・F・不二雄『気楽に殺ろうよ』NON『デリバリー・シンデレラ』灰原薬『SP』『回游の森』など。


小説・評論ほか

・東浩紀・笠井潔『動物化する世界の中で ―全共闘以後の日本、ポストモダン以降の批評―』
 東浩紀と笠井潔の往復書簡形式の連載をまとめたもの。
 最初は和気藹々と議論をたたかわしていたのが、70年代~80年代の連続性の解釈あたりから正直読むに堪えない泥仕合になっていくのが大変面白かったです。
 はからずも、9.11以後の時代の空気を克明に映すこととなった「作品」。

・伊藤計劃『伊藤計劃記録:第弐位相』
 はてなダイアリーで続けられた伊藤計劃の日記。
 アメリカ映画への思慕、戦争システムへの考察、朽ちゆく身体の実感・・・。
 『虐殺器官』が出来るまでがよく分かる。

・宇野常寛『リトル・ピープルの時代』
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 80年代~現在までを村上春樹や特撮ものから読み解く時代評論。
 大学の講義の一環で読んだ。結局そこではあまり役に立たなかったけど。
 仮面ライダーをビッグブラザー(大きな物語)亡き後のリトル・ピープル(小さな物語の支配者)と定義づけてみせたのは面白い。

・虚淵玄『Fate/Zero』(5)
 アニメ最終回前にこの原作の最終巻だけ読んだ。節操ないにも程があるだろ!
 虚淵先生の筆致が、ガンガン進むものと思いきや予想外に丁寧で吃驚した。その丁寧さで凄惨な物語を描いているからこその迫力がすさまじいのだけれど。
 特に切嗣VS言峰の描写の細やかさは常軌を逸してた。

・大塚英志『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』
 「ヲタク」がまだ「おたく」だった頃。その時、社会は。
 この本が一般的な時代評論と違うのは、80年代を象徴する人物・事象について、著者がどう関わってきてどう思っているのか、その主観や私情を隠そうともしていないところだ。半分自伝に近い。
 だから本書では漫画は「まんが」と表されるし、一人称は「ぼく」だ。
 宮崎勤の提出した「企画書」のエピソードを、大塚さんは一体どんな思いで書いたのだろう。
 時代評論の本読んで泣きそうになったのは初めてだった。

・京極夏彦『定本 百鬼夜行・陽』
 百鬼夜行シリーズのサブストーリー集の十年ぶりの第二弾。
 本書の〝目玉”はなんといっても「目競」。
 探偵・榎木津礼二郎ビギンズ。
 学生時代の京極堂や関もみられて、そのテのファンのお姉様方は必読かもです。
 そして、『鵺の碑』はまだかァ!

・京極夏彦『幽談』
 「怪談」とは違う。
 はっきりした怖さ恐ろしさではなく、茫洋としたとりとめのない読後感がミソ。
 個人的には、ラブストーリーでもある「三万年目」が白眉。

・サタミシュウ『私の奴隷になりなさい』
 タイトルはアレで内容もまあそのままなんだけど、解説のリリー・フランキーの言う通り、これは「関係性」についての物語であり、そして紛れもない青春小説だ。
 「サタミシュウ」はわりと有名な作家の変名らしい。この文体、絶対どこかで読んでるんだよなあ・・・。

・成田良悟『BLEACH Spirits Are Forever With You』(Ⅰ・Ⅱ)
 人気漫画『BLEACH』の小説版。
 破面篇から死神代行消失篇までの空白の17カ月に起きた戦いを描く。
 まず、小説として『BLEACH』の書き手に『デュラララ!!』をはじめ多人数の格好良いキャラ達を捌く群像劇を得意とする成田先生をもってきた時点で、一定水準のクオリティは見えていた。
 そしたらその期待のはるか上を行く傑作を書きあげてしまったのだから感嘆するしかない。 
 (※サブタイ思いっきり間違えて書いてたので訂正しました。穴に埋まりたい)

・西尾維新『少女不十分』
 明らかに西尾維新自身をモデルにしたような男が主人公。
 彼が少女に〝誘拐”されて得たものは。
 別にこれが実話ではないのだろうけれど、西尾維新がもつ妙なモラル、その理由「のようなもの」の一端にはふれることができる、かも?
 ていうか西尾先生って男性? 女性?
 
・森博嗣『毎日は笑わない工学博士たち』
 森先生のホームページの1997年の日記部分を集成したエッセイ本。
 森博嗣の理屈っぽさ、詩情、コンスタントな創造性が、ミステリィよりも実はエッセイに一番向いているのかもしれないという驚き。
 実際、森先生自身がこの日記シリーズを自分のベストワークに挙げている。

・森博嗣『夢・出逢い・魔性』
 森ミステリィ・Vシリーズの4作目。
 タイトルはトリプル・ミーニング。
 トリックもストーリーも何てこたないんだけど、森作品の中で妙にこれがスキ。
 人を「かぶる」という言い回しが印象に残ったのかな・・・。

・山本弘『詩羽のいる街』
 SF的ガジェットは一つも出てこない、けれどどこかSFチック。有りそうで有り得ない科学ではなく、有りそうで有り得ないネットワークや市民社会を描いている。
 書評サイトのフジモリさんの言葉を借りれば、「サイエンス・フィクション」ならぬ「ソーシャル・フィクション」か。
 作中作『戦場の魔法少女』は、あらすじだけでも是非実際に書いてほしかったなあと思わせるレベル。『まどマギ』より先に出てたら、間違いなくこっちが大ヒットしてたはず。

・夢枕漠『鬼譚草紙』
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 文章・夢枕獏×イラスト・天野喜孝という夢の共演。
 平安貴族の世を舞台に、人と鬼の交わりを描く。
 エロい。果てしなくエロい。

 ほか、UK『号外!虚構新聞』 、宇多丸『マブ論』など。


 どれもおススメです。
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tag:結界師 リトル・ピープルの時代 鬼譚草紙

Comment

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おおお、気になる書き手ばかりだ

大塚さんはやっぱり送り手の側としての意識が強いからか
慎みがある気がします、
一方で、昔宮台真司とか部外者の映画評がちょっと持て囃された時に
面白いけどそれは「映画批評」ではなくて
「映画をダシにした何かの批評」だよなぁと首をひねったのですが
あずまんとか宇野さんとかがアニメ語ると
どうもそんな感じに読める時が多々あるのがちょっとなぁって.

そして成田BLEACH、これ超気になってます

一瀬隆重Pの映画会社が倒産して
『寄生獣』ハリウッド版企画はどうなってしまったのかと、
そればかり気になってます。。。
ギレルモ・デル・トロとかでやって欲しいんですよねぇ.

>ヒノキオさん


> 大塚さんはやっぱり送り手の側としての意識が強いからか
> 慎みがある気がします、

そう、『「おたく」の精神史』には、送り手側としての意識、共感がすごく表れてました。
最近では映画『ヘルタースケルター』の批評をキネマ旬報に載せてて、それがまた血の通った内容で、ああ変わってないなあと思いました。

> 「映画をダシにした何かの批評」

実際、東さんは本分は哲学者だし、宇野さんは作品はあくまでも社会評論・時代評論の題材として割り切ってると思いますよ。
それもまた然るべきスタンスの一つなんでしょうけどね・・・。

> そして成田BLEACH、これ超気になってます

これは本当に良かったですよ。
成田先生が本当にBLEACHを理解していて、かつ本編への独自の補完も施していて、他作でいうとそれこそ『Fate/Zero』級の働きだと思います。
更木剣八やドン観音寺が大活躍でした。

> 『寄生獣』ハリウッド版企画はどうなってしまったのかと、

えー、そんなんあったんですか!
確かに、、ギレルモ監督でパラサイトの造形とか見たいですねえ。

そーいやBLEACHもハリウッド版の企画あったなあ・・・。

補足

>宇野さんは作品はあくまでも社会評論・時代評論の題材として割り切ってると思いますよ

 あ、ただ宇野さんは平成ライダー(特にアギト、555、ディケイド)に関しては強い思い入れがみられて面白いです。
 
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プロフィール

江楠

Author:江楠
 
東海在住。 

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