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るろうに剣心

2012.09.02 18:28|映画感想
『るろうに剣心』

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 2012.ワーナー
 原作:和月伸宏
 監督:大友啓史
 脚本:藤井清美、大友啓史 アクション監督:谷垣健治
 音楽:佐藤直紀 美術:橋本創 撮影:石坂拓郎
 キャスト:佐藤健、寺田咲、吉川晃司ほか


 ※ネタバレあり

 ~あらすじ~

 時間を旅する電車デンライナーに乗って明治11年にやってきた仮面ライダー電王。
 普段はただのヘタレ青年だが、いざという時には抜刀タロスが憑依することで電王ソードフォームに変身して戦う。実は他にもフォームがあって、二重人格どころか六重人格。
 電王は薫と知り合い道場の居候になって、「赤べこ」で皆で鍋をつついたりして楽しく過ごす。
 しかし居候仲間がさらわれてしまったので、喧嘩屋とともに豪商の屋敷に乗り込む。
 そこで待ち構えていたのは、スパイダーオルフェノクとルナド―パントだった。
 電王は、「怪人はライダーに倒されるのが40年前からのお約束じゃー!」とスパイダーオルフェノクを撃破。
 ルナド―パントは以前OOO/オーズを抱き締めようとした因果で、今度は自分が抱き締められてジャーマンスープレックスをかまされる。
 豪商もおまわりさんの牙突で懲らしめて万事解決と思いきや、今度は薫が仮面ライダースカルに浚われてしまう。
 ひたすら昔のお前に戻れ戻れと宣うスカルに、電王は「むしろ、昔の映画初主演作がなかったことにされかけとるんじゃー! ブランチのアホー!!」とブチ切れて、スカルとの最後の戦いに挑む―――。


 というわけで映画『仮面ライダー×仮面ライダー 電王VSスカル MOVIE大戦 明治でクライマックス』、大変面白かったです。
 
 ・・・違うよ!『るろうに剣心』だよ!

   ***

 冗談はこれくらいにして、まじめな作品感想。


 まず、誰もが称賛している通り、アクション映画として! 

 冒頭の戊辰戦争。
 誰もが無我夢中で殺し殺され合うなか、一人明らかに格の違う身のこなしで一騎当千の働きをみせる剣心、そして行く手を阻む敵を無造作に薙ぎ払いながら一心に剣心を探す斎藤一!
 もうここから、キャラクターの心情、物語進行としっかり噛み合ったアクションの冴えを見せてくれて感激! それは劇終盤まで貫徹されている。

 真剣で人体を斬る描写にも隙がない。刀身がまず体表面にぶちあたって、それから刃が皮膚とか肉とか骨と諸々を引き裂いて、そしてずばっと振り抜ける。
 そういうプロセスが、ほんの何コンマ一秒の動きの中でしっかり演出されている。
 だからこそ、後の剣心が逆刃刀で繰り出す、本物の斬撃ではなくあくまで斬れない打撃との違いが明確に分かるようになっている。

   ***

 そして、漫画『るろうに剣心』の実写化として、トンデモ技の再現はどうか。
 まずあの有名な「牙突」は・・・ちょっと何やってんのかよく分からなかったかな。これは僕がまだ原作を熟読していない所為もあるけれど。
 しかし他は総じて良かったと思う。左之助が振り回す斬馬刀にはしっかりと重量感を感じたし、剣心が最後に見せた飛天御剣流の技も、攻撃と同時に技名を叫ぶような真似はせず、決着した後でさりげなく付け加えるようにしていてグッド。
 「二重の極み」はまだ登場していないんだっけ?

 また、個人的に目を引いたのが、暗殺者時代の剣心に狙われた若侍が、何度斬られても「死ねない、死ねない」と立ち上がる、”まるで漫画みたいな”一幕。
 いや、正直ギャグ寸前で、人によっちゃ笑い所なんだけれど・・・何だろう、これは「漫画の実写化」でしか出せない情動の描写だよなあと思って、妙に感心してしまった。それに続編があるとしたら、あのシーンって結構重要なポイントになるよね?

   ***

 役者陣について。
 僕は前述したように、『るろ剣』の原作コミックは映画鑑賞前にちょっと流し読みしてだいたいの雰囲気をつかんだ程度なので、キャラとか技とかがどこまで忠実に再現されているかにはそれほど拘りなく観れた。
 その上で、緋村剣心を演じた佐藤健は素晴らしかったと思う。
 新人時代の『仮面ライダー電王』で六つの人格を演じ分け、その頃からアクションのキレも垣間見せていた彼ならば、剣心を演じる素養は十分に備えていた。しかも、人斬り時代と現在の剣心を完全に断絶させるのではなく、両者を絶妙に綯い交ぜにして演じているのも良かった。
 劇中で最初に人斬りの貌に戻った時で十分息を呑んだが、最後の最後でまだ底を残していて呆然。

 「殺してやるから・・・かかってこい」

 あの声、目、手つき!
 あれを観れただけでも劇場に足を伸ばした意味があった。

 ほか、完全にフリークスと化した香川照之、独特の佇まいをみせた江口洋介(原作ファンからは評判悪いらしいけど)、最後にヒロインとして渾身の叫びを放った寺田咲も皆良かった。
 あと、弥彦を演じた田中偉登は凄い。戦いに赴く剣心に「首肯」したあの瞬間、ああコイツただのガキじゃないんだと感覚で理解させられた。
 アクションもキャラクターの芝居として演出する大友監督の手腕で、誰も彼も活き活きしていて、物語進行のための人形になっているシーンは一つもなかったと思う。

   ***

 で、最初に書いた通り・・・平成仮面ライダー作品の出演者が多くてサイコーだった!! もうMOVIE大戦かってくらい。
 佐藤健は『電王』の主役だし、中盤で彼に立ちはだかる綾野剛と須藤元気は、『555』と『W』でそれぞれ印象的な怪人を演じた名バイプレーヤーだ。そして最後に剣心と相まみえるのは、『W』で「過去に死んだ」仮面ライダースカルこと吉川晃司! すげえ、偶然だろうけどライダー文脈的にも適ったキャスティングだ!
 ちなみに「赤べこ」の妙役の平田薫も、なにげに『W』でイエスタデイドーパントを演じていた人です。

 言っちゃ悪いけれど、漫画の実写化で、そして邦画アクションでこれほど満足して劇場を出られたのは久しぶりでした。
 とってもおススメ!
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テーマ:映画レビュー
ジャンル:映画

tag:るろうに剣心 大友啓史 佐藤健

Comment

No title

いや僕は斎藤も非常にアリだと思いましたよ、
原作や、あとアニメだと新撰組時代からほとんど変わってないのですが
ここだとちゃんと狡猾に生きぬいている人間に見えるというか、
付き従う側が違うだけで鵜堂刃衛と表裏一体であることが
不敵さの向こうに見えてきました

たしかに「牙突」は大失敗ですがw でもそこに至るまでの運びには
気を配っていて、その上で何か挑戦しようとしての失敗ですから、
何も新しい発見もしようとせず失敗した過去の邦画の死屍累々に比べれば
許せる失敗でした

監督がアクションを専門家に投げっぱなしにせず、制御しようとしてますよね^^
大友組の後輩が作った『平清盛』もところどころ新鮮なアクションを放り込んで来て、
坂本監督や井口昇の活躍もそうですが
やはりそろそろ邦画も否応なく進化しなくてはいけない時期が来たと思います

>ヒノキオさん

コメントありがとうございます。

> いや僕は斎藤も非常にアリだと思いましたよ、

> 付き従う側が違うだけで鵜堂刃衛と表裏一体であることが
> 不敵さの向こうに見えてきました

ああ、そういえばunuboraredaさんもレビューで指摘されていましたけど、たしかにこの映画では斎藤と刃衛って言ってることわりと同じでしたね。
原作とは違うのかもしれないけれど、この斎藤の在り方はなかなか味があるなあと思いました。

> たしかに「牙突」は大失敗ですがw でもそこに至るまでの運びには
> 気を配っていて、その上で何か挑戦しようとしての失敗ですから、
> 何も新しい発見もしようとせず失敗した過去の邦画の死屍累々に比べれば
> 許せる失敗でした

本作が「牙突」を何とか派手なトンデモ技として演出しようとしたのは、あくまで『るろうに剣心』という漫画の実写化であろうとした誠実なスタンスの表れ・・・っていうのは贔屓し過ぎですかねw
実写「牙突」のブラッシュアップという課題のためにも、続編は必至ですね!

> 坂本監督や井口昇の活躍もそうですが
> やはりそろそろ邦画も否応なく進化しなくてはいけない時期が来たと思います

ここ最近は本作はじめ『桐島』とか『おおかみこども』とか邦画の聞こえが良いので、この波にのって全体でステップアップしていけるといいですね・・・って肝心の『桐島』まだ観てないからタマフルの前に早く行かなきゃw
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江楠

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