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『乱歩奇譚 - Game of Laplace - 』第2話「人間椅子(後編)」・感想

2015.07.12 01:27|乱歩奇譚

 「見てよ。どれもとても綺麗だ」
 
   ※※※


 解決編。
 教師を殺した真犯人はコバヤシのクラスメイトの少女だった。
 少女はかつて教師に愛され、彼の「椅子」となるはずだった。
 しかし教師はコバヤシを見初めてしまい、少女は彼の一番ではなくなってしまう。
 だから少女は、教師を「椅子」にした。
 彼を自分のものにし、ずっと一緒にいるために・・・。


 前編の第1話から続いて、今回も「見る/見られる」こと、「主観」についてのテーマが濃厚に語られた後編だった。
 
 アバンでシルエット化したモブにコバヤシが連行されていってから、OP明けのAパート冒頭では、コバヤシがいないと主要キャラもモブも等しく姿が明瞭に描かれる普通の映像世界となっている。また、それが描かれる前に事件を報道・憶測するメディアのザッピング映像を挿入しているのは意味深い。コバヤシの脳内世界と実際の客観的世界の間に、いわゆる「社会」「世間」の象徴をクッションとして置いている・・・。

 そして、「実は被害者宅に招かれていたこと」「そこで一度被害者が死んでいるのを既に目撃してたこと」等、第1話では全く呈示されていなかった新事実を自ら次々と明かし出すコバヤシ。本来の認識が普通でないのは勿論、意図的に事実開示の取捨選択を行う彼は、いわゆる「信頼できない語り手」となっている。
 
 そんなコバヤシが事件の全容を滔々と語り、事件の真犯人を暴き出す。それは、当初は彼の視界では興味のない名も無きシルエットだった女生徒だ。しかし今や彼女は興味深い明瞭なキャラクターへと昇格し、彼女の行動原理をコバヤシは理路整然と言語化していく。
 そう、それはあまりにスマートな語り過ぎて(コバヤシの異様に落ち着いた表情と口調によるところが大きい)、そこに名状しがたい猟奇性や理解不能な狂愛の気配は感じられない。

 「楽しかったよ、ホシノさんが見えて」

 コバヤシはそう言うが、彼の瞳に彼女が映るカットではその姿はコバヤシ自身の瞳孔が被さるようにしてぼやかされている。ここが象徴するように、彼は対象を明確にしたようでいて、実際は彼の求める刺激・興奮に引き寄せて対象を再認識した、という方が相応しい。
 だからこそ、コバヤシとホシノ、二人の狂人の違いは「自分の見たいように世界を見る」ことだけでなく「相手からも見られる」ことを求めていたかどうか、に拠っている。コバヤシは「見られなくなってしまった」少女から嫉妬・悲嘆・戦慄諸々の感情が入り混じったまなざしを向けられ、彼女なりの彼への理解を示されても、「心外だなあ」と一顧だにしない。

 第1話(前編)ではコバヤシの普通のものでない認識を描き、第2話(後編)では彼の認識が他者を侵犯し蹂躙する様を描く。主人公の異常性・怪物性を克明に示したファーストエピソードだった。

 そして彼はアケチの探偵事務所の鍵を手に入れた。今回アケチが実際ほとんど何もしていなかったのも含めて、次回からいよいよコバヤシ・アケチ・ハシバがトリオとして本格的に活躍していくのだろう。


 しかし、今回の話で最も作画力が割かれていたのがハナビシ先生(32)の教室駆け回り→飛び降りシーンだったのは何だったんだ・・・w
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江楠

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