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『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』第1話「東京の魔女」・感想

 あの時同じ花を見て 美しいと言った二人の 心と心が 今はもう 通わない
  
   ※※※
 
 7月に制作発表を受けて狂喜し、9月の小説『神化三六年』で否が応にも期待高められ、とうとう始まった『コンクリート・レボルティオ』。
 アニメ不毛の地住まいなので、4日遅れでネット配信で観ました。


 ”神化”の元号で称される、“超人”が行き交う仮想昭和世界。超人を管理・保護する“超人課”の面々が毎回様々な超人に相まみえるというのが本作のフォーマットになるらしく。そして最初のエピソードにウルトラマンモチーフの超人を出してきたことに、作り手たちの本気度が感じられる。
 悪と戦う正義の超人グロスオーゲン。かつて彼は地球に墜落して瀕死だったところを、ある警官と融合して命をとりとめた。それ以来地球の平和のため戦ってきたが、融合した地球人の身体がグロスオーゲンの力に耐えきれず、限界を迎えようとしていた・・。
 そこへ超人課の人吉爾朗がやってきて、彼らに引導を渡す。地球人は体ごと消滅し、超人グロスオーゲンは母なる星に去っていった・・・というのが、神化41年時点でのエピソード。
 ウルトラマンにこういう結末もあったかもしれない・・・という終わり方を神化41年で見せ、そして5年後の神化46年でさらにもう一ひねり。死んだと思われた地球人は人吉の手によって、直前に倒した悪の超人・S遊星人の体に乗り移っていた。
 つまりこれは、「『ウルトラマン』は誰がヒーローなのか?」という話、だと思う。グロスオーゲンを軸として見れば、彼が地球にいられなくなり去っていった時点で、物語は終わっている。しかしグロスオーゲンと融合していた地球人を軸とすれば、彼の平和を愛する意思が滅びない限り、グロスオーゲンが去っても話は終わらない。文字通り体を失い魂だけになり、体を悪の超人に乗り換えてでも、彼は人知れず戦いを続けていく・・・。それはあたかも、『ウルトラマン』においてもハヤタ隊員自身がヒーローだったんだ、というような、肉体ではなく精神性にこそヒーローの本質がある、という話。
 この二重構造のストーリーが、早くも本作の一筋縄ではいかなさを発揮している。今後も一話ごとに、二つの時間軸を利用した、ヒーローを含めた様々な超人の物語と、そこから想起される「現実のフィクション」のIFを描き出していってほしい。

 そして、話数をまたぎ本作全体を貫くストーリーになっていくと思われるのが、主人公・人吉爾朗と魔女っ子の超人・星野輝子の関係。 
 神化41年、半ば放浪生活をしながら魔女っ子として活躍していた輝子は爾朗と出会い、超人課の存在を知らされ、そしてグロスオーゲンの末路を目の当たりにする。
 輝子にとって爾朗は、社会的にはアウトローな超人である自分に会うなり「超人を守る」と言ってくれた人であり、しかし危険な超人を処分してしまう冷徹さも持ち合わせる存在。それでも爾朗への憧れ(というより恋慕?)が勝る輝子は、超人課への参加を受け入れる。
 それが5年後には、爾朗が超人課をドロップアウトして輝子が彼を追いかけるという状況になっている(※1)。彼らに何があったのかはまだ明かされない。彼におそらくはしばらくぶりに会うと「私、ハタチになりました!」と叫び、しかし彼のいないところでは「私が必ず捕まえる」と名目を口にするところから、輝子が良くも悪くも「少女」から「大人」になったことが示されている(※2)。いや、本音と建前で揺れ動いている辺りは、「大人になったばかりの少女」という感じか。
 そしてここにグロスオーゲンの真実の開示がからむ。かつて目の当たりにした彼の非情な行いが偽りであったことを知り、輝子は現在の彼にも光を見出そうとする。しかし爾朗は改めて超人課との訣別を宣い、空の彼方に消えていく。
 そんなラストで、「あの素晴らしい愛をもう一度」をかけながら、爾朗と輝子の今/昔をカットバックと。監督・脚本コンビの音楽センスここに極まれりって感じの、見事な挿入歌演出(※3)。

 一つの話数の中でグロスオーゲンと地球人、爾郎と輝子、二組の出会いと別れを描くデュアルストーリーを敢行し、しかし最後は叙情的にまとめあげるという、第1話にして非常にトリッキー&ウェットな話だった。
 他にも爾朗の左腕や超人課メンバーのこと等、気になることは盛り沢山で、話の大筋が今後どう動いていくのか全く未知数。「これからが楽しみだ」。

 

※1 “昭和”41年(1966)は『ウルトラマン』の放映が始まった年で、昭和46年(1971)は『仮面ライダー』が始まった年。組織に属する者だった爾朗が神化46年では一匹狼化しているのは、二作品のヒーロー性の違いとリンクしていたりして・・・なんて妄想
 
※2 ハタチにもなって魔女っ子はどうなんだ、って? うるせーどっかの魔法少女なんて経産婦だぞ!

※3 『あの素晴らしい愛をもう一度』が実際に楽曲として発表されたのも昭和46年。神化46年の世界でも本当にかかっていたのかも・・・?
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お前はそのままで/コンクリート・レボルティオ2話感想

 今回は祝日だからいいものの、来週からまた平日夜に感想書かなきゃならないのが不安になる面白さ/(^o^)\
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