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『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』第3話「鉄骨のひと」・感想

 
 さらば恋人よ
 懐かしい歌よ 友よ

 
 
   ***
 
 神化40年代において、時代の移ろいとともに人や価値観が変わってしまう中、それでも「変わらないもの」を描いてきた本作。
 第1話は少女の恋情、第2話は少年の勧善懲悪への憧憬。そして今回は、機械の正義。


 第3話のストーリーは、爾朗のライバル的なポジションのキャラである柴来人の視点を中心に進められる。 

 超人関係の事件を専門に扱う刑事・芝来人は、人々に危害を加え得る超人の存在を快く思わず、超人課のことも敵視していた。しかし来人自身が電子頭脳で生前の自分を模擬演算しているロボットであり、それこそ“超人”と称されるに十分な存在。それでも彼は自分を“人間”だと主張する。
 神化42年。超人がからむ連続爆破事件を捜査する中で、来人はその犯人である女性型ロボット・興梠美枝子に出会う。彼女はともに造られた男性型ロボット・半田馨を恋人のように追い求めていた。それは、二体が合体して完成形に至るためのプログラムによる行動だった。
 爾朗や輝子が美枝子に「愛」や「正義」を見出す一方、来人は彼女を守ることに正義はないと断じる。彼はあくまで犯罪者・ロボットとして彼女を破壊しようとするが、いざその機会になると「僕となら爆弾にはならない」と彼女を求めた。
 そして神化47年では、来人は警察官の職を捨てて破壊工作を行う指名手配犯になっている。爆散したかに思われていた美枝子の所在を突き止めた彼は、任務から帰国した男性型ロボットを彼女と引き合わせて合体を促す。「日本の目を覚ます」「本物の正義」として大勢の人々の最中で爆発させるために。しかしそれを「悪だ」として拒絶されると、逆上して彼らを手にかけようとする。

 ロボットの人間性を否定しながらも美枝子に特別な想いを抱き、正義と私情を混同してしまう来人は、その迷走ぶりにおいて確かに「人間」だ。
 そんな彼と対比されて際立つのが、美枝子というロボットの一貫性である。人間の思考・感情を宿すロボットとして来人と近しい存在であるかのような彼女はしかし、あくまでも設計命令に従い片割れを求めているだけである。来人にその面影を見出して一時は揺らぐ。しかし47年で合体を果たした際には来人への想いよりも正義を行うことを優先する(※1)。そこに迷いや変節はない。
  「正義」を決められたプログラムとして演算するが故に勝手な解釈をすることがなく、人間よりも人間らしく「正義」を遂行してみせるロボット。

 合体した美枝子と馨/メガッシンをめぐって来人と爾朗は対峙する。
 機械の身でありながら「人間」だと主張し、彼らを爆弾として扱おうとする来人。同じく「人間」を名乗るが人外の力を有し、彼らを守る爾朗。二人はともに“自称”人間である。

 「どちらが勝っても、俺たちはもう正義じゃない」

 ここには、一貫した「正義」と揺れ動き変容する「人間」とは本質的に相容れないものなのではないかという問いかけがある(※2)。そしてそこに明確な答えは存在しない。
 だからこそ、この第3話は「それでも、やるしかないだろうが!」と二人が戦闘を始めるところでぶっつり途切れて終わる。
 投げっぱなしのように見えて、そこにいたる構図でしっかりとテーマを語っている回だ。 


 そして本作ではこれまで、爾朗が超人課を脱退する、来人が指名手配犯になる等、神化40年代初期から後期の間で主要登場人物達の価値観や立ち位置を変える事態が起きたことが示されてきた。
 そして第3話では、神化42年にデモが活発化していること、神化47年でそれまでに大勢の若者が死んだことが言及される(※3)。そこに現実の昭和史で対応しているのは、昭和40年代の学生運動や新宿騒乱、あさま山荘事件等がある。いずれもその時代の夢や理想と現実が衝突した出来事であり、『コンレボ』の作品性上避けては通れないものだ。それらを擬えた何かが物語のターニングポイントになっているであろうことが、より明確になってきている。

 
 主要キャラもほぼ出揃い、次回では予告をみる限り爾朗の過去もふれられるようで、いよいよストーリーの中核が明かされ始める予感。
 ゴールははっきりしている中、そこまでにどういうルートを辿っていくのか、非常に楽しみ。
 そして、第2話では出番無し・第3話では来人に軽く敗北、何か最近良いとこないエクウスの明日はどっちだ!?



※1 合体シーンの、機械パーツが絡み合っていく作画が何かエロかった・・・。  

※2 だから第2話では、変化することのないオバケの風郎太が正義を信じる心を持ち続けることができるとされた。また、「正しさ」は人間の内にはもはや無く外に探し求めるのみで、人間の作った命なき機械人形にこそそれが宿る・・・というのは、監督・脚本・制作を同じくする『UN-GO』3話・4話でも描かれたテーマでもある。

※3 「ノンポリ」なんてワードも出てきていた。
 
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江楠

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