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最近読んだ本②

2012.02.10 21:15|
 タイトル通り、最近読んだ本とか漫画とかの軽い感想です。
 読んだのは、『鬼物語』 『吉本隆明の一九四〇年代』 『画図百鬼夜行全画集』 『夢幻紳士』 『3・11の未来』

・西尾維新『鬼物語』

 鬼物語

 今や大人気の化物語シリーズ・セカンドシーズン4作目。
 西尾さんはいくら読者(とアニメ化作品視聴者)に媚びたキャラと展開をつくろうとも、後でその落とし前をきっちりつける妙なモラルがあるので(その逆も然り)、そういうところをふまえて読めば、最後の虚しさ、物悲しさにも「まあ、そうなるわな」と納得。物語として面白いかどうかというと、結構びみょうなトコですが。


・渡辺和靖『吉本隆明の一九四〇年代』

 1940.jpg

 「吉本隆明」よりも、娘の「よしもとばなな」の方が若い世代には有名ですかね。
 詩人・思想家の吉本が学生時代を過ごした1940年代の中心に、彼の著作、影響を受けた作家、思想などを概観していく。作家研究としても時代思想史としても一読の価値アリ。
 作者の人は、実際会ったら(大学教授でもあるので、講義受けた)なかなか愉快な人物でした。


・鳥山石燕『画図百鬼夜行全画集』

 画図百鬼

 江戸時代中期の妖怪絵師・鳥山石燕の妖怪画集、『百鬼』シリーズをまとめたもの。一頁につき妖怪が一体描かれ、「今昔続百鬼」や「百器徒然袋」では石燕の説明や随想が付けられています。それまでの妖怪画文化を踏襲し、かつ当時の世相風刺を込めた創作妖怪なども生み出し、その作品と画風は後年の絵師らに大きな影響を与えました。現代では水木しげるがその直系ですね。
 妖怪画史の結節点ともいうべき作品です。
 もうこの頃から妖怪は面白おかしく戯画化されていて、イラスト集としても普通に面白いです。
 かつて僕はこれにドはまりして、高校~大学一年の頃は石燕の妖怪画の模写ばっかりしてました(プロフ画像もその一つ「白澤」) それで二年の頃には勢いで妖怪画通史のレポート作ったりして・・・。完全にとり憑かれてたなぁ。
 今はすっかり落ち着いたものですが、水木しげるの絵とかみると何かが疼きます。


・高橋葉介『夢幻紳士 回帰篇』

 回帰

 ファンタスティック&エロティック!
 夢をあやつり、幽霊妖魔と渡り合い、女を惑わし少女を救う、魔性の紳士・夢幻魔未也の活躍を描く短編連作。
 もともと作者が以前描いた「怪奇篇」があって、話を再構築したセルフリメイク版が本作、とのこと。肝心のオリジナルをまだ読んでないんだよなー。それでも十分面白いですが。
  墨絵風の筆致とか神がかってます。
 「夜会」が白眉。
 本作の前の「幻想篇」「逢魔篇」「迷宮篇」の三部作もはげしくおススメ。


・監修・笠井潔/巽孝之『3・11の未来 日本・SF・創造力』

 3・11

 3.11のそれまで、その時、それからを、SF作家達の意見文や鼎談から見つめていく。小松左京、瀬名秀明、山田正紀、押井守など錚々たるメンツ。
 ゴジラ、ヤマト、星新一、ドラえもん、日本沈没、漂流教室、弥勒戦争、虐殺器官・・・。日本SFが映してきた世界は、何を語り得るのか。SFの想像力は、これからの日本に対応できるのか。
「私は、まだ人間の知性と日本人の情念を信じたい。この困難をどのように解決していくのか、もう少し生きていて見届けたいと思っている。」
 小松左京最後の文章が載っているというだけでも、読む価値はある。
 個人的には瀬名さんの「SFの無責任さについて」に一番心惹かれた。
 3月11日からもうすぐ一年経つなんて、なんだか信じられない。2011年3月11日は確かに過去だけど、出来事としての3.11は、まだまだこれからだ。

 追記:これはあくまで3.11を主にSF作家の視点でとらえたもので、震災被害の当事者からすれば腹立たしい思いをするかもしれません。それでも、SFの意義と役割、日本社会との関係性への認識を再構築し、そしてこの現状に各々の立場から何ができるのかを必死に導き出そうとする彼らの姿勢には、深く感じ入るものがあります。
 ひるがえって、じゃあ自分の立場からは何ができるだろうと考えさせられます。
 人と社会との個別の関わり方を模索する、ある意味普遍的な一冊でもあるのだと思います。

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テーマ:読んだ本。
ジャンル:本・雑誌

tag:夢幻紳士 画図百鬼夜行 吉本隆明の一九四〇年代 3・11の未来 鬼物語

Comment

すげえー、色々読んでますね

どれも結構気になるなぁ
吉本さんはインタビューとか読むの好きなので
そろそろ何か読んでみたいな,
昔、細田監督が絶賛されていた気が.

『3.11の未来』気になります。
もうすぐ1年経つんですよね。
1年、という感覚があの出来事からはなかなか感じられずにいますが。
過去として振り返るだけでなくこれからを語る、
しかも本当に凄いメンツ…。
明日本屋さん行くのでさがしてみます。

>ヒノキオさん

相変わらず何か偏った読書歴ですが・・・

> 吉本さんはインタビューとか読むの好きなので
> そろそろ何か読んでみたいな,

最近は本執筆よりもインタビューや講演の方が多いみたいですね。
僕は吉本隆明本人の著作や言論はまだ全然読んでないので、そっちも読まなきゃなあと思ってます。

> 昔、細田監督が絶賛されていた気が.

えー、そうなんですか!
有名監督の読む本てのは気になりますね。

>かえるちょこさん

> 『3.11の未来』気になります。
> もうすぐ1年経つんですよね。
> 1年、という感覚があの出来事からはなかなか感じられずにいますが。

あれからの諸々が現在進行形の出来事ですからね。
自分でもよくやっちゃうけど、日付で区切るようなことはあまりしたくないです。
ただ、忘れずに考え続けることは必要なので、こういう本はどんどん出されるべきだと。

> 過去として振り返るだけでなくこれからを語る、
> しかも本当に凄いメンツ…。

「SF」という視点はなかなか絶妙ですね。「現在」と「これから」を繋ぐ発想に限界のないジャンルですから、深刻でありつつも先が開けた話ばかりです。
作家それぞれの思想も端的に表れていて、良い窓口でもあると思います。

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江楠

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